湯田上温泉は、越後平野を見下ろす護摩堂山の山麓に湧き出る温泉です。
この護摩堂山、かつ て三井山と呼ばれていた時代があり、
七十二坊に及ぶ寺院が建つ山岳信仰の要所として発展しま した。
ここで修行した修験者(山伏)達(一説では弘法大師)が護摩を焚いたことから、
三井山は護摩堂 山とその名を変え、
そしてこの修験者(山伏)達が、修行の身を癒すために使ったのが湯田上温泉 の始まりと言われています。
その後、護摩堂山は、武士が支配する時代においては軍事的適地であったため要塞や出城とし て利用され、
多くの伝説や記述が残されています。
このように湯田上温泉の開湯はかなり古く、未 だにその時期は明らかになりませんが、
現存する古文書などを探ると、元文三年(1738 年)に新発 田藩から湯治場として許可された等の記述がみられ、
また、明治十二年(1891 年)発行の「諸国温 泉一覧」には全国百余ヵ所の温泉地と共にその名を連ねています。